pp響く音

音楽とか自分の経験したこと

音楽

少しだけ、浮き落ちる Wool & The Pants

毎日をラブコメの主人公のように生きているだろうか。若しくは年中ゴッホのように耳をそぎ落としたくなるほど絶望しているか。 そんな極端に振り切っている人は少ない。時々は振り切れることはあるだろう。でも基本はぬるい温度で過ごしているのだと思う。Wo…

止まりかけの独楽 Salami Rose Joe Louis

音楽を聞いて鳥肌が立つ人と立たない人間がいるらしい。 block.fm 自分は前者であるのだがこの感覚が共有できない人もいると思うと悲しい。そして体験できない人にはこの音楽は鳥肌ものだ、と言っても伝わらないのだ。 ただ今回どちらの人でも大丈夫である。…

坂本慎太郎(Sakamoto Shintaro) 砂のようにまとわりつく

バンドを解散したあと、ソロプロジェクトをする場合前のバンドに似通るか全く別なことする、なんてことが多い。 ゆらゆら帝国を解散した坂本慎太郎もソロを始めた訳だがゆらゆら帝国の続きをやっているとも全く違うことをやっているともいえる。 https://ima…

静かに踊る Baths

お風呂に入って後悔した人はいない。考え事もリラックスもできる。ちなみに私は踊るときもある。落ち着きが存在する。音楽でも疑似体験できる。Bathsを聞けばいい。 (今年出したコンピレーションのアルバム。最新作である) 消極的な肯定 BathsはLA在住のア…

吉田一郎不可触世界 "えぴにし” アルバム全曲感想

吉田一郎のソロプロジェクト名義である”吉田一郎不可触世界”が5年ぶりのアルバム”えぴにし”をリリースした。(吉田一郎については下に) nirnirnir.hatenablog.com そこで今回は彼にとっての2stアルバムの感想を述べていきたい。 丸々とした鳴り プレーヤー…

非論理な揺らぎ 青葉市子 - "Gift" at Sotetsu Hall (Live)

青葉市子が1月に行ったライブの音源が公開されていた。Youtubeやサブスクなどで聞ける。 Ichiko Aoba - "gift" at Sogetsu Hall (Official Audio) 青葉市子については下に nirnirnir.hatenablog.com 私はある時青葉市子の曲を聞いている際に間違ってスキップ…

ノイズとメロウと青さ Weatherday

ピクシーズよりも荒く、ソニックユースより青い。そんなバンドだ。 スウェーデン出身のアーティスト。ジャンルはオルタナやノイズといったところだろうか。この奇妙なアートワークもミキシングも、もちろん作曲も演奏もすべて一人で行っている。今現在この"C…

多幸感を統べる serph - Mirapyd

不安とは目に見えない。いや寧ろ見えるならば不安と呼べないだろう。じわじわとしかし、確実に喉元に寄って来るあの感じ。そこに不安がある。 今日、不安がこの世を取り巻いている。ウイルスという、目には見えないものはただ病原菌を振り回すだけではない。…

Thundercat "It Is What It Is" アルバム全曲感想

サンダーキャットが最新作”It Is What It Is”を公開した。今回はその感想を書いていく。 サンダーキャットという人は実に多くの切り口がある人でどこから書くべきか迷ってしまう。ざっくり言うならば凄腕ベーシストであり、"Otaku"だ。ドラゴンボールが物凄…

SuiseiNoboAz "3020"

SuiseiNoboAz / 3020 SuiseiNoboAzが”3020”を公開した。 熱い。熱があることとそれが伝わることは一緒にされがちだが違う。 持っていることと伝えるはセットである。どちらかが欠けてはならない。そして伝える術の一つが音楽だ。 体温は誰しもが持っている。…

快と芸術は相反するのか 松丸契solo-岡本太郎記念館

「今日の芸術は、うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない」と岡本太郎は言った。 そういう意味ならば彼の音楽(ここではあえてジャズとはしない)は芸術であると言えるだろう。 days of delightというジャズレーベル…

コーネリアス アルバム全曲感想まとめ

一応自分の中でコーネリアスの全曲アルバム感想は終結した。そこで一応まとめておきたい(”Ripple Waves”はリミックスであったり少しアルバムとは違うと思うし、69/96やThe First Quetion Awardsはフリッパーズギターの延長線の感じがあるので今のところ書く…

Cornelius-FANTASMA 全曲感想

コーネリアスのアルバムレビューもついに来るところまできた。69/96やThe First Quetion Awardは今のところ書く気がないのでこれで最後になる予定だ。 コーネリアスといったらこのアルバムであるといういわば共通認識があるために避けてきた。日本の名盤ベス…

バカテクという意味のない言葉は音楽に使わないでください

音楽には回答がない。そこがアーティストにとっては面白く悩ましい物であり、我々リスナーからすると真価を問われている所でもある。 台風を吹き飛ばすため、HOT LIMITでスラップしまくってみました その中で分かりやすい指標である言わばテクニック主義が私…

季節も終わるのか、いや、まだまだ

今年が終わる。 12月に入ってから寒さが増した。困った。それが季節ってやつなのか。 季節が変わるだけだ。今年と来年の違いなんてキリがいいだけである。 Rei Harakami - "Owari no Kisetsu" 終わりの季節がまた始まっていく。繰り返されることは美徳なのか…

電子音楽入門としてのWarp Recordsのすゝめ

音楽のDigり方というと好きなアーティストと同じジャンルを探したり、影響を与えた人を聞いたり、その所属しているレーベルをあさるのが一般的ではあると思う。 (前書いたものです。) nirnirnir.hatenablog.com こと電子音楽を聞くという時はどうしている…

まるでタランティーノ映画 どんぐりず

定期的に何か良く理解できないけど凄い人が出てくる。 そうして、どんぐりずが出てきたわけで。 どんぐりずとは 「確かな信頼、安心の実績」を理念とし、音楽の力で世界を平和にすることを目指し活動している。 We are Japanese-pop duo. BIOGRAPHY - Offici…

新たな音楽を聞く際のDigり方(探し方)

本当に音楽は幅広い。 新たな音楽に出会おう、自分の好きな音楽を聞きたいと思っても多すぎて何から手に付けていいか分からなくなる。 そこで音楽を聞いている方であるという自覚がある私が新たな音楽の探すときに何をしているのかまとめていきたい。 といっ…

CORNELIUS live show case “SHIBUYA PARCO sound check 1・2” 感想 (セットリストあり)

友達からラインが来た。パルコのやつが当たってコーネリアスのライブが見れる、とのことだ。 雨の降っている出先でこのメッセージを見たのだが雨に唄えばになった。まさにSingin' in the Rain。身近にそれも敬愛するコーネリアスが目の前で見られるチャンス…

フリッパーズギターの良さが分からない

よくあのアーティストはこれから先の分岐点であるから必聴だという風潮がある。ただよく分からないというのももちろんある。私にとってはフリッパーズギターだ。 フリッパーズギターは邦楽における重要な分岐点らしい。といっても実際には見ていないから分か…

Chelmico 緩くビートを刻む

いつの時代でも発信していく人がいるわけで。Puffyなどはそこに入るだろう。そしてこのChelmicoは確実に発信者として間違いがない。 そしてあまりラップ音楽に明るくない私でもこのChelmicoは聞く。それはなぜなのだろうか。 Chelmicoとは RachelとMamikoか…

長谷川白紙-エアにに アルバム全曲感想

かの長谷川白紙が新譜”エアにに”をリリースした。 長谷川白紙については nirnirnir.hatenablog.com ということなので長谷川白紙の新譜”エアにに”の前曲レビューを行いたい。 全体の感想 前回の作品”草木萌動”の作品から言えるのだが長谷川白紙の作品はカオス…

新譜という区分けはナンセンスなのか

サブスクが発達してきているわけで。 2019年様々な音楽をインターネットがあるためにたくさん聞ける。世界各国で様々ないい音楽が毎週のように配信をされている。 音楽という大海 それはもう追いきれない。私のように、というかすべての人は生まれた時にはす…

Cornelius-Mellow Waves 全曲感想

コーネリアスのアルバム全曲感想もこれで3回目である。コーネリアスについてはなんとなくすべてのアルバムの感想をまとめておきたかったのでできる限りしていきたい。よってなんでこの時期にと言われるとそうなのだがまとめていく。 今までの感想集 nirnirni…

武田理沙-Meteoros アルバム全曲感想 音の密度とは

武田理沙の2stアルバム「Meteoros」を発表した。 武田理沙とは nirnirnir.hatenablog.com 前作はクラシックとテクノの融合というのがイメージであったものの、2stはどうなったのか。今回はこの2stアルバムを聞いてみた感想を書いてみたい。 全曲感想 01. Me…

Toconoma フュージョンとは違う類のインスト

中々にインストのバンドはとっつきにくさがある。 Toconomaは違う。 Toconomaとは 2008年に結成されたインストジャムバンドである。 インストというとポストロックといったものを想像しがちなところがあるが、彼らたちはファンクやソウルといった部分の要素…

Schemes ソウルとヒップホップとジャズと

音楽のジャンルが多すぎる。一度に多くのものを味わいたいものだ。 そこでSchemesは一度に何粒もおいしい。 Schemesとは カナダはモントリオール出身の5人組バンド。メンバーにトランペットもいる。出ているアルバムが今のところ一枚のみなのだが面白いので…

8otto 歌い、叩き、弾く

ドラムボーカルといったら?カーペンターズ?リンゴスター?高橋幸宏?シシドカフカ? 少しマイナーかもしれないが8ottoを推したい。 8ottoとは 日本の大阪出身の4人組バンドである。読み方はオットーである。ドラムボーカルというのが大きな特徴になってい…

怒っているときにはRage Against The Machine

怒りという感情はどこにでも存在している。うまく消化しよう。Rage Against The Machineを聞いて。 Rage Against The Machine - Testify (from The Battle Of Mexico City) どこに行くもTestifyである。 破壊したい時がある。そんな時はレイジを聞こう。怒っ…

The Bed Room Tape チルに挑むとは

チルいという言葉があるらしい。あまり個人的には好きではない。 そんなことはおいといてThe Bed Room Tapeを聞こう。 The Bed Room Tapeとは 影山奏のソロプロジェクトである。影山奏はNabowaというインストバンドのギターなども弾いている。がここではギタ…