中々にインストのバンドはとっつきにくさがある。
Toconomaは違う。
Toconomaとは
2008年に結成されたインストジャムバンドである。
インストというとポストロックといったものを想像しがちなところがあるが、彼らたちはファンクやソウルといった部分の要素が強い。よってメロディーがあるうえで聞きやすくなっている。
インストバンドということで当然ボーカルがいない。ということはその分ボーカルがいない部分をほかの楽器隊が埋めることになる。これは楽器の弾いていい余白が多いということに直結する。
この曲が彼らの一番有名な曲なのだが、楽器隊のいい部分を絞り集めているといってもいい。
特にボーカルがあるとキーボードの音域が被ってしまうので特に注意することがある。が、この曲ではむしろボーカルのようにキーボードが動くことができている。よって楽器隊の良さを出しつつ、メロディーは損なわないいい塩梅になっている。
また、バンドサウンドだと音域を取り合ってしまうことがあるがそれもゆったりと使える。その分の苦労ももちろんあるのだが、彼らは強みに変えることに成功している。
toconoma "underwarp" (Live Music Video)
なにより悪いフュージョンっぽさがない。
悪いフュージョンとは何かといわれると難しいが、技巧重視でそれが第一になってしまったり、メロディがくどすぎるやつのことである。
これはそうなっていない。どちらかというとリズムが主体となっているためにくどさを感じずに済んでいるのだと思う。
インストを聞いていない人にもおすすめである。
