pp響く音

音楽とか自分の経験したこと

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

武田理沙-Meteoros アルバム全曲感想 音の密度とは

武田理沙の2stアルバム「Meteoros」を発表した。 武田理沙とは nirnirnir.hatenablog.com 前作はクラシックとテクノの融合というのがイメージであったものの、2stはどうなったのか。今回はこの2stアルバムを聞いてみた感想を書いてみたい。 全曲感想 01. Me…

Toconoma フュージョンとは違う類のインスト

中々にインストのバンドはとっつきにくさがある。 Toconomaは違う。 Toconomaとは 2008年に結成されたインストジャムバンドである。 インストというとポストロックといったものを想像しがちなところがあるが、彼らたちはファンクやソウルといった部分の要素…

岡本太郎にて感じた美術ということ

岡本太郎美術館に行ってきた。元々岡本太郎はものすごく好きで青山のアトリエなどに入ったことがあったものの、川崎にある美術館には行ったことがなかったので行ってみた。 美術というものに対してのイメージがはっきりと付いた。 圧倒的な普遍性があった。…

Schemes ソウルとヒップホップとジャズと

音楽のジャンルが多すぎる。一度に多くのものを味わいたいものだ。 そこでSchemesは一度に何粒もおいしい。 Schemesとは カナダはモントリオール出身の5人組バンド。メンバーにトランペットもいる。出ているアルバムが今のところ一枚のみなのだが面白いので…

歌詞って聞くものなんですか?

この歌詞が素晴らしいという話をよく聞く。たまたま某邦楽シンガーの感想を調べてみた。歌詞がいいーというコメントの多さにびっくりしてしまった。 私自身全く分からない。後になってここはこんなことを言っていたのかという時はあるが一回目で意識的には聞…

8otto 歌い、叩き、弾く

ドラムボーカルといったら?カーペンターズ?リンゴスター?高橋幸宏?シシドカフカ? 少しマイナーかもしれないが8ottoを推したい。 8ottoとは 日本の大阪出身の4人組バンドである。読み方はオットーである。ドラムボーカルというのが大きな特徴になってい…

怒っているときにはRage Against The Machine

怒りという感情はどこにでも存在している。うまく消化しよう。Rage Against The Machineを聞いて。 Rage Against The Machine - Testify (from The Battle Of Mexico City) どこに行くもTestifyである。 破壊したい時がある。そんな時はレイジを聞こう。怒っ…

The Bed Room Tape チルに挑むとは

チルいという言葉があるらしい。あまり個人的には好きではない。 そんなことはおいといてThe Bed Room Tapeを聞こう。 The Bed Room Tapeとは 影山奏のソロプロジェクトである。影山奏はNabowaというインストバンドのギターなども弾いている。がここではギタ…

Floating Points-Crush アルバム全曲感想

個人的に言うと名前の良さにやられた。Floating Pointsの新譜がでた。 さあ聞こう。Floating Pointsの新たなアルバムを。 01. Falaise 初めにバイオリンのような音でアコースティックな感じかと思っていたらどんどんエレクトロも混ざってくる。でもそれがど…

ゆらゆら帝国 "空洞です"は何故名盤なのか?

誰にもなぜ名盤と言われているのか分からないものはあるだろう。自分はビートルズのSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandがいまいちピンと来ていない。 その中で私は最近までゆらゆら帝国の”空洞です”というアルバムの良さというものが分からなかった。悔…

Oasisは聞くものじゃ無くて呼吸すること

好きな音楽何?と聞かれてOasisとは言えない。 Oasisに関して好きとか嫌いとかそういうことじゃない。分かるだろう。なんとなく恥ずかしささえ覚える。好きな食べ物が寿司みたいなもので大体の人間が好きであるからだ。 とはいえ私も最初はなぜこんなに人々…

ダサさとデジタルの調和 Sven Atterton

ベースの目立つジャンルの音楽というとやはりファンクが一番最初に思いつく。すべての楽器がリズム隊として機能しているからだ。 ではエレクトロでは?メジャーどころだとスクエアープッシャーなどになると思うがあえてSven Attertonをお勧めしたい。 Sven A…

Battles-Juice B Crypts アルバム全曲感想

バトルズの新譜が出た。嬉しい。 ただ2人体制になってからというもの聞いていなかったので一抹の不安もあった。 全く杞憂であった。より骨骨しい反復を聞かせてくれるようになった。 それでは全曲感想を書いていきたい。 アルバム全曲感想 01. Ambulance よ…

2019年に全くビートルズを知らない自分が聞いてみる

ビートルズは今のジャンルのだいたいの祖先だから、という話をめちゃめちゃ聞く。世にいうビートルズおじさんに私は出会ったことはないが何か巨大な力が聞けというようだ。 ただ なんだかハードルが高い。 主に1960年代に活動したロックバンド。1962年10月に…

Snail Mail これからのインディーロック

日によって気分が変わる。そうなると聞きたい音楽も変わる。今日はインディーな気分である。 したがってSnail mailを聞くことになる。 Getty Images/Ringer illustration Snail Mailとは アメリカはボルチモア郊外で育った1999年生まれのアーティスト。Linds…

ジョーカー感想 現代社会に住む悪役、ヴィラン

本日、話題の映画「ジョーカー」を見た。この映画に影響を与えたという「キングオブコメディ」や「タクシードライバー」を見るほどに楽しみであった。その感想を述べたい(見た前提で話を進めていきたいのでネタバレとかは気にしない)。 Source: Warner Bro…

Cornelius-SENSUOUS 全曲感想 音を細分化するという実験 

Corneliusのアルバム全曲の感想を、"point"に続いて次は"SENSUOUS"をしたいと思う。 前回のはこちら nirnirnir.hatenablog.com Sensuousとは 2006年にコーネリアスが出した5枚目のアルバム。前作の"point"に比べて音の情報量が多くなっているために音質が大…

ブランキーもミッシェルもいない僕たちの世代

私が物心をついたころにはもうミッシェルガンエレファントもブランキーも活動していなかった。 よく言われていることだがブランキーやミッシェルが日本においての最後のロックであるとされている。 私自身リアルタイムにおいて彼らの活躍を見ていない。確か…

White White Sisters 映像と響く

Boom Boom Satellitesというバンドが日本のエレクトロロックシーンを盛り上げた。その後継者は彼らで間違いないだろう。 White White Sistersとは 松村 勇弥(ギター、プログラミング、ボーカル)と田嶋 紘大(VJ、アートワーク)の2人で行っているバンドで…

Louis Cole "F it up" のMVを見て寝ましょう

端的に言う。このMVは全てに優れている。 F it up - Louis Cole (Live Sesh) まず初めに彼のアップから始まる。今はやりのループものかなと思わせる。ベースラインとコードを打ち込む。ピアノ台が人の足をかたどっていてちょっとキモイ。 ボーカルを入れてそ…

土岐麻子 "PASSION BLUE"は確実に一個先にシティポップを進めた

渋谷系、シティポップ。これらのムーブメントは波のように寄せては返す。 かつてCymbalsというバンドがあった。渋谷系の先端を行く人たちであった。解散してしまったがそのフロントマン土岐麻子は活動し続けている。 その土岐麻子が新たなアルバム"PASSION B…

ヒップホップバトルを道端で挑まれるやつはいない

フリースタイルダンジョンというものを恥ずかしながらこの前初めて見た。存在は知っていたのだがいまいち見る気にならなかったからだ。 男と男がぶつかり合っている。容姿や態度をDisりあう中でリズムや韻を踏んでいくということをしていた。 現代版の不良の…

sayonarablue 何気ないエレクトロバンド

何気ないものに人は目を向けにくい。だからこそ見つけることが難しい。 このバンドも何気なくて耳に届かないかもしれない。でもそれはもったいない。 sayonarablueとは ウツモトカナ (VOCAL & PIANO) Gen(GUITAR & CHORUS) 川畑大輔(DRUMS) futami(BA…

I Am Robot And Proud 逸楽に溺れる

素朴さとエレクトロミュージックの調和は意外にもよい。 そのことはI Am Robot And Proudが証明してくれる。 I Am Robot And Proudとは カナダ、トロント出身のショウハンリームのソロプロジェクトである。 特徴としてはエレクトロミュージックというイメー…