ピクシーズよりも荒く、ソニックユースより青い。そんなバンドだ。
スウェーデン出身のアーティスト。ジャンルはオルタナやノイズといったところだろうか。この奇妙なアートワークもミキシングも、もちろん作曲も演奏もすべて一人で行っている。今現在この"Come in"一枚をリリースしている。
Weatherday - Come In (Full Album)
ベースやギター、ドラムといった一般的なフォーマットなはずなのにどこがぎこちない。特に低音がごっそり削られている。古いラジオから流れているかのようだ。ざらついている質感とノイジーなギターなのに全体的にはメロウになっている。面白い。
また、1分の曲もあれば10分を超える大作があったり、BPMがあやふや(曲の中でガンガン変わる)だったりしている。すべて一人で行っているバンドであることが原因の一つであろう。先ほども言った通り明らかに音圧が足りない。不完全であることに疑いはない。
ただこのアルバムを聞いて初期衝動と言うのか、青い春がスッと浮かんできた。決して洗練されているわけではなくむしろ雑多な印象すらある。完璧ではない。我々と同じだ。だからこそこんなことを感じたのだ。
何を言っているかは聞き取れない。それでいい。まずは聞いてみてから判断すればいいのだ。