チルいという言葉があるらしい。あまり個人的には好きではない。
そんなことはおいといてThe Bed Room Tapeを聞こう。
The Bed Room Tapeとは
影山奏のソロプロジェクトである。影山奏はNabowaというインストバンドのギターなども弾いている。がここではギタリストとしてというよりはプロデューサーとしている感じがする。
よくいろんなアーティストの紹介文に「ジャズ、エレクトロ、チル、ロックの要素を入れた」といった雑多感を強調することがある。実際のところ一つのジャンルだけ聞いている人間などそうはいないために間違っていてはいないのだが。
彼もその例にもれず様々なジャンルに影響を受けているという触れ込みである。その中でも私はチルな部分を多く感じた。
THE BED ROOM TAPE | かいせんとう feat. 児玉奈央 (Official Music Video)
というよりはアウトプットの仕方がチルっぽいということである。もちろん曲への取り組み、作り方はエレクトロっぽさもあるがトータルで見るとチルである。
たぶんこんなことを言うのはなんなのだが、チルというジャンルの定義は特に難しい。メタルとかだったらほぼ100%ギターが使われているし、何より音で分かる。ただチルはくつろぐようなリラックスできるゆったりとした音楽というざっくりとした意味であるからだ。
そう意味で言うとThe Bed Room Tapeは純粋なチルであろう。
曲が進むごとにドラムのタイミングがずれていくところが最高にチルである。ドンドンずれていくその部分に気づくそのことが癒されてしまう。
THE BED ROOM TAPE | 音符の港 feat. Gotch (Official Music Video)
アジカンの後藤とコラボしている。メロディはむしろ楽器が担当している感じがして、ボーカルはその反対でバックのコーラスみたいである。ここにもより聞きやすく、よりリラックスさせるようなやり方になっていてチルさの印象をうける。
The Bed Room Tape、まさに寝室で聞く音楽のようである。