わけの分からないまま衝撃を受けたものに出会ったことがあるだろうか?
私にとってはBattlesがそうだった。
鏡の箱の中にいる4人。ひたすらタムをたたくドラム。位置エネルギーの大きいシンバル。オートチューンともいえない、なぜか民族っぽいボーカル。なり続けるベース。重ねられていく音。
気もち悪いの一言で形容できるほどの薄い音楽ではないことは明白ではある。でも何かで例えることすらできない。人類が言葉を得てから聳動するほどの時がたっているが我々にこの感情を言葉にすることは容易くないだろう。
しかしそれこそが音楽と呼べ、それが音楽である所以であるのだが。
Battles - Titanium 2 Step ft. Sal Principato
もともと4人だった彼らも今2人で活動を行っているらしい。
とてもポップになっていた。今までのような無機質というよりは人が演奏していることが分かるような、シンプルになっている。
バトルズにはカオスさを求める人間も多いだろう。だがこの曲は秩序のあるものとなっている。秩序の中にある鮮やかさもまたこれはこれでよい。
新たなアルバムが10月に発表らしい。さらに11月には来日も果たす。変化するバンドというものは煌々としている。楽しみなバンドの一つである。