コーネリアスが4thアルバムの"Point"と1thアルバムの"The First Quetion Award"のリマスター版を発表した。spotifyやapple musicなどのサブスクでも聞けるようになったのでここでPointの感想を書きたいと思う。
pointとは
2001年にコーネリアスが発表したアルバムである。特徴として圧倒的な音数の少なさ。とてもミニマムな仕上がりになっており、むしろ2019年現在の方に近いような曲が多くある。
リマスター版全体の感想
音が違う!と言いたいところなのだが劇的に変わったのかといわれると私の耳がよくないことにも付随してるとは思うがそこまでは分からない。解像度はクリアになっているとは思うのだが、、。自信がないのであまり声を大きくして言うことはできない。すいません。
むしろ私は2001年のアルバムがまたリマスターされて売り出されていることに意義を感じる。
全曲感想
1. Bug (Electric Last Minute)
アルバムのイントロ。曲名通り使っていたDTMソフトのバグによってこのような音色になったらしい。とても不穏な感じがし、同時にワクワクもする。曲の始まりとしてとても最高である。
2. Point Of View Point
シングルにもなっている曲。ギターのストロークが一定のリズムで刻まれている中無機質な声とシンセが印象的。pointというアルバムを象徴するかのような鋭い1曲になっている。その中で単語が節で切られていて言語的にも音楽としても削ぎ落としたものになっている。個人的には「dawn」というとこがツボである。
3. Smoke
2曲目のように歌の部分は節で分かれているが曲調としてはゆったりと流れるようなアンバランスな感じがおもしろい。途中のギターソロ(だと思う)のような所はノイジーでよき。
4. Drop
初めの水の音がとても安らぐ。水の音がアクセント的に使われているのではなく最早曲の根幹になっているといっても言い過ぎではない。
5. Another View Point
この曲でご飯は食べれるってくらいの心地よさ。無駄であるところがない。最終的な計算結果って感じのカッコよさがある。
なおかつ電子音楽とバンドサウンドの良いところをとっているので聞きやすくもある。
6. Tone Twilight Zone
4曲めのdropが水ならこれは虫の声がある。リラクゼーション効果。虫とビートが息ぴったり。
7. Bird Watching At Inner Forest
このアルバムの感じっぽくなく人の体温があるような曲。アコギと電子音、鳥の鳴き声がとても調和している。
8. I Hate Hate
怒りの一曲。メタル。ハード。
9. Brazil
前から打って変わってナチュラルな一曲になっている。コーネリアスには申し訳ないがこの2曲は箸休め的な意味合いが大きいと思っている。
10. Fly
この曲もとてもハードに聞こえる。ただ、I hate hateもそうだが唯ハードロック、プログレ的なアプローチではない。特にリズムの部分でポリリズム的なことをしているためにより面白さ、違和感が生まれてくるのだ。
11. Nowhere
オリジナル版では最後の曲になっている。特に最後の部分が秀逸。どんどん音が音が高くなっていて"point stop the music"、ピアノがガーーン。文字に書くととても滑稽である。言葉の苦手なところだ。
ここからはリマスター版になって新たに追加をされた3曲すべてミックスになっている。
12. Point of View Point (Yann Tomita Mix) (2002)
ヤン富田ミックスの曲。海の音とアコギが印象的になっていて原曲のとげが抜け丸みを帯びる一曲となっている。爽やか。夏。
13. Drop The Tusen Takk Rework (Kings of Convenience Mix) (2002)
kings of convenienceミックスの曲。ラテンのような跳ねているこえが追加されていてアンバランスな感じが増している。
14. Drop Herbert's Kangaroo Dub (Matthew ‘Cactus’ Herbert Mix) (2002)
マシューハーバートミックスの曲。彼自身電子音楽畑の人のため、この曲もバンドサウンド感はごっそりとなくなりエレクトロ全開な曲になっている。個人的にはこの3曲のミックスの中で一番好き。