長年活動を続けていると音楽性が変わることが多い。というよりも音楽性が変わらないことの方が稀有である。
彼らも変わってきている。ただ、核となる何かは変わらない気がする。
1993年から活動しているドイツ出身のエレクトロデュオ。ドイツというとテクノなどのIDMが盛んな国。そのためドイツには様々なエレクトロをするミュージシャンが多い。彼らもその一組である。
スタジオアルバムは今までに11枚出しており、また様々なアーティストとコラボしたアルバムであったり、ライブ盤であったりを含めるとより多くなるため割愛する。
これは1995年のアルバム”Iaora Tahiti”のChagrinという曲である。95年というだけであってやはり時代を感じるサウンドになっているが、そのリバーブ感がいい。
アンビエントな要素が強い。95年の機材はよく分からないが少なくとも今よりは確実に機能が低いだろう。その分想像力とかアイデアでより良いものを作っていることがよく分かる。
Mouse on Mars - Twift Shoeblade
1997年のアルバム”Autoditacker”のTwift Shoebladeという曲である。
今までアンビエントの系統はあるが、アンビエントの快さを残しつつよりよりストイックになっている。より硬派になっていっている。
よりクラブに映えるような作りになっている。
Wipe That Sound - Mouse On Mars
2004年のアルバム”Radical Connector”のWipe That Soundである。全然変わる。言うならばデジタルファンクと言える。
低音がデジタルっぽいのにも拘らず、ボーカルのタメが人間っぽいのでデジタルなファンクといういいアンバランス感が出ている。
Mouse On Mars - Dimensional People
これが今のところ最新作のアルバムである2018年のアルバム”Dimensional People”のn中のDimensional Peopleである。ちなみにアルバムの中では3つに分かれている。
少しレトロ感というかあえてチープな感じが出ている。あえてのレベルがちょうどよい。そこに耽美さまで感じる。
ここまでいろんな時代の彼らのたくさんの作品を上げてきたが、彼らの変わらないところはやはりストイックであるというところだろう。
だが、ストイックであるというのは長年コンスタントに曲を生み出し続けているその事実だけで明らではあるのだが。