pp響く音

音楽とか自分の経験したこと

武田理沙 積んできたもの

  この作品は作り手の顔がよく分かるような作品になっている。

 

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 武田理沙とは

 

北海道出身。3歳よりクラシックピアノを始める。大学時代はドラマーとして活動。2011年4月上京し、ブルース、ジャズ、インプロビゼーション主体のセッションに多数参加する。2014年7月、John Zorn's COBRAに出演。様々なバンドで活動する傍ら、2016年にソロ活動を開始。即興演奏、映像を使ったオリジナル曲、FRANK ZAPPAのピアノカバーなどが世界中より好評を博している。[共演歴]清水一登、蜂谷真紀、横川理彦、大島輝之、組原正、佐藤正治、など。

 

https://www.risatakeda.com/about

 ピアニストでもありドラマーでもあるという彼女。現在は1枚のアルバムをリリースしており、10/23にはセカンドアルバムが発表されるらしい。

 

テクノイズ 

 


武田理沙/Pandora トレーラー

 このアルバムは2枚組になっている。その理由として1枚目と2枚目の系統が違うことに由来していると思う。

 

 

 5歳児に聞かせると90パーセントで泣くだろう。不協和音の連続に爆発的な音圧。凶暴でかつメロディーの濃いシンセに生音のドラム。朝の東横線並みの密度の高さである。

 

 この息の詰まるような緊張感のある、激しさのある曲が多いのが2枚目になっている。では、1枚目はどのようなテイストなのだろうか。

 

 

 ピアノメインである。あえて1枚目の説明を後にしたのはこの繊細さを相対的に感じてほしかったためである。同じ人ですか?と言えるほどだ。繊細で物語のある機敏さが醸し出されている。

 

 2つの違う才能を1人の人間で演奏するとこのような素晴らしいものになる。まだまだ荒々しさが残っているため、これから出るセカンドアルバムでどのような円熟さを見せつけてくれるのか楽しみである。