音というものは不思議なもので同じ周波数でもアタックの違いであったり波形の違いによってまったく受ける印象が変わる。
無限通りある音色の中で何を選んでどこに配置するというところにアーティストの特徴がよく出ると私は思う。
このChuck Cuttonの音色はその中で心地がいい。
Chuck Cuttonとは
Chuck Cuttonとはアメリカ、Montclair, NJのアーティストである。とんでもない老け顔だが1998年生まれらしい。主にsoundcloudなどをプラットホームにして活動をしているらしい。
とても21世紀的である。
というより、オフィシャルのウェブサイトが検索しても見当たらなかった。英語に明るくないためかも知れないが、見つけた方は教えてほしい。
一つ一つを
これが彼の曲である。出てくる音一つ一つが全て丁度いい。とても革新的かと言われるとそうではないとは思うが、いい音かどうかといわれると疑いもなくいいと言える。
いい音とは何かとなると難しいところになるが、音一つをとってもよさを感じるものというのはいい音の要素の一つと言えると思う。
そういう意味でいうと彼の音は一つ一つの完成度が高い。革新的なものも素晴らしいが、完成度の高い物というのが曲の良さに直結するのだと思う。
その証拠に彼の出しているループのサンプルがある。聞いてみてほしい。
https://splice.com/sounds/splice/chuck-sutton-pack
この曲はChuck Suttonが提供している曲である。フューチャーベースのようになっている。マリオのコインの音であったりがサンプリングされているが効果的に使っている。
正直フューチャーベース系でとりあえずゲームの音をサンプリングしておけばいいだろうというようなものもみられる。
ただ、彼の曲の場合きっちり音に意味をもっている。
自分自身でその音を作ったわけではない。だがその音を理解して楽曲に使っている。それはいい音として昇華されている。ここにアーティストとしての意地を感じるのだ。