輪郭のないような、そんなつかみどころがなく、微睡む。
それがPuma Blueである。
Puma Blueとは
Puma Bule(プーマブルー)とは南ロンドン出身のジャズミュージシャンジェイコブアレンのソロプロジェクトである。
ジャズと聞くと敷居が高い、または難しいと思われがちだが正確にいうとこのアーティストはジャズの持つアダルトさや気だるさのエッセンスを上手に抽出しているところがジャズっぽいというわけであるからだ。
微睡み、トリップ、気だるさ
Puma Blue - Want Me (Official Video)
エロ。エロい。こんなに緩やかに時は流れるらしい。
最後のラッパの部分が特にいい。盛り上がりで使われがちな展開をこんなにも聞かせるために使うことを堂々と行っている。
ひたすらに同じリズムでずーーぅと進む。展開をする必要がないからだ。つまりそれは成立していることの証左である。
これもゆったりしている曲かと思う。初めの方などは音も優しいし何より丸みがある。
しかし、どんどん加速していく。アタック音は強くなりドラムのリズムパターンも細かくなっていく。
一度またボルテージが下がる。そしてブレイク。
そして叫ぶ。優艶にだ。ギターの音は激しく、サックスは狂ったように鳴る。でもそこにハードさはない。ソフトであり、丁寧に叫ぶのだ。
彼は止められない。我々はすでに魅了されている。