早熟な才能が早死しがちである。シューベルト、ジミヘン、カートコバーン、lil peep、アベフトシ、Nujabes、Avicii、Juice WRLDとジャンル問わずだ。
そして、レイハラカミは40の歳に亡くなった。
rei harakami - robe @ TAICOCLUB '08
一瞬で分かる。彼自身の音が直ぐに流れる。
よく透明感のある音楽、などと形容しがちである。すべての音源が逆再生であるような出所の掴めない音、深いリバーヴ、音階なのかどうか分からないメロディ。
否、こんなにも実態に触れれる音楽がそうはない。先ほど述べた全ての要素、全ての音が邪魔のしない干渉の仕方をしている。音の配列と言った意味でもあるし、これらが相乗的に一つの作品に加わっているでもある。
曖昧みが残るこれらの音には電子音とはかけ離れていそうな温もりを感じる。
私自身彼を知ったのはこの世を去ってからであるために、インタビューや録音されたラジオの声などしか聴けない。
事実として述べる。これらの作品たちがこれからアップデートされていくこともなく、新たな作品が生まれることもない。これは悲しいことだ。残った作品はその人自身である。その人が形づいたものがやがてその人そのものを表すとは面白い。
2011年7月27日、この日に彼は世を去った。今日聞く彼の音楽はいつもと少し違う気がする。私はこれからも必ず聞き続けるであろう。