今回はcorneliusについて書きたい。
コーネリアスとは小山田圭吾のやっているバンドである(ただメンバーはひとりであるが)。
フリッパーズギターを解散して云々などいろいろといきさつがあるがそんなことはwikiに書いてあるので割愛する。
ざっくりとではあるがコーネリアスの出してきたアルバムを見ていきたいと思う。
正直なところ自分はあまり好きではないアルバム。フリッパーズギターのやってきた渋谷系(一言でいうと甘めでおしゃれっぽい感じ)の続きという感じ。
- 2th 69/96
この二枚目まではバンドミュージックという感じがもろにする。このアルバムは一言でいうとメタルを捻くれた人間がやるとどうなるかを体現したつくりだ。
ここまでは生音での録音だったが次の"FANTASMA"からは小山田一人でつくることになってくる。
- 3th FANTASMA
その中で自分はこのファンタズマというアルバムはオモチャ箱のようだと思う。様々なタイプの曲が入っていてアルバムがアルバムである理由、というものを肌で感じ取れる。
- 4th POINT
前作より削ぎ落とされたアルバム。音数の少なさが目立ち実験的によりなっている。ちなみに私はこのアルバムが一番好きである。
アルバムの中身を話すと長くなるのでまた次回にするが、日本的なエレクトロミュージックとしてとても優れていると言えるだろう。前作がオモチャ箱ならば、今作は剃刀とでも言えば良いのか(良い例えが浮かばなかった)、鋭い音楽になっている。
- 5th SENSUOUS
前作のpointを世襲したアルバムではある。このアルバムも小山田が音に対しての責任を背負っていると言えるくらい全ての音に意味を感じる。「MUSIC」という曲は前作ではなかった"歌モノ"と言える曲であるがソリッドなバックに淡々としたボーカルが乗っており歌が楽曲の一部としてとても自然に不自然なことをしている。
- 6th Mellow Waves
前作から大分間の空いてリリースされたアルバム。全体的にBPMは遅めになっていてmellowな感じになっている。(アルバム名が今まで一番かっこいい)
このアルバムの一曲目の「あなたがいるなら」という曲は今までなら考えられないような人間身を感じる曲になっている。ボーカルが中心となっているようなとても美しいがどこか不気味でもあるような実験的かつより歌モノに寄り添うような曲になっていて小山田のより凄みを感じる。
Cornelius 『あなたがいるなら』If You're Here
どうだっただろうか。作風が変わっても一音に対する重みをとても感じる。むしろ時がたつにつれてより深く一音の意味が感じられるようになってきていると言えるだろう。
そして実験的であり、日本の”わびさび”と呼ばれるようなメリハリというのか、鋭い刃物のように美しいこの音楽はぜひ聞くべきであるといえるだろう。